クレンジングの正しい基礎知識
あなたが毎日のメイク落としや洗顔に使っているクレンジング剤にはさまざまな種類があります。
「メイク落とし」と「洗顔」では、落とす汚れの性質が違うため分けて考えなければいけません。
さらに選ぶ際には「メイクの濃さ」と「お肌の性質」も考慮する必要があります。
今回は7種類あるクレンジング剤の特徴と「メリット」・「デメリット」をご紹介していきます。
あなたのクレンジングが本当に正しいものなのか、この機会にぜひご確認ください。
目次
正しいクレンジング7つの基本
クレンジング剤の特徴をご紹介する前に、クレンジングの基本的な知識をおさらいしましょう。
せっかくあなたに合ったものを選べても、やり方が間違えていたら効果が薄れるどころか、乾燥や肌荒れの原因にもなってしまいます。
1. ポイントメイクとベースメイクは分けて考える
最も落ちにくいアイメイクや口紅を基準にクレンジング剤を選んではいけません。
あくまでもベースメイクを落とすことを最優先に考えます。
洗浄力の高さとお肌への負担は比例するので、ベースメイクに合わせたクレンジング剤を選びます。
2. アイメイクやポイントメイクは先に落とす
アイメイクや唇のポイントメイクは、ベースメイクと同じように落とそうとしても残ってしまう場合があります。
ポイントメイクはたっぷりのクレンジング剤をコットンに含ませ丁寧に落としてください。
特に目元の皮膚は薄くとてもデリケートです。ゴシゴシとこすらずに優しくふき取りましょう。
3. クレンジングは素早く丁寧に
どのタイプのクレンジング剤でも共通するのは「メイクにクレンジング剤をよくなじませて、ふやかして落とす」ということです。
しかし、クレンジング剤はお肌にとっては刺激になるので、時間をかけすぎると必要以上の負担がかかってしまいます。
目安としては、およそ1分程度で終わるように素早く、しかし丁寧に行いましょう。
4. クレンジング剤はたっぷりと、そして人肌に温める
クレンジング剤を素早くメイクや汚れになじませるため、手のひらで人肌に温めてからお肌にのせます。
そしてたっぷりのクレンジング剤でメイクを浮かせていきます。
5. クレンジング剤はTゾーンからのせる
Tゾーンは顔の皮膚のなかでも比較的つよいので、Tゾーンからクレンジング剤をのせていきます。
次に頬などのUゾーンへとクレンジング剤を伸ばしていき、最後に目もとや口もとへとなじませていきます。
6. クレンジングは力を入れ過ぎない
5指の腹をお肌の上を軽くすべらせるようにクレンジング剤を優しくメイクになじませます。
お肌を強くこすることで摩擦が起こり、シミや肌荒れの原因となるので間違えても手のひらでゴシゴシを洗うようなことはしてはいけません。
7. ぬるま湯でしっかりと流す
熱すぎるお湯は、皮脂が落ちすぎてしまいお肌が乾燥しやすくなります。
また、冷たい水ではメイクやクレンジング剤の洗い残しの原因となってしまいます。
メイクを洗い流す時は、体温よりも低いぬるま湯でしっかりと流しましょう。
メイクを落とすクレンジング剤7種類のメリット・デメリット
ここではメイク落としの時につかう7種類のクレンジング剤の特徴とメリットやデメリットをご紹介します。
あなたのメイクやお肌の性質に合ったクレンジング剤を選ぶ参考にしてくださいね。
クレンジング剤の種類と特徴
ここでは以下の7種類あるクレンジング剤をご紹介します。
- オイルタイプ
- リキッドタイプ
- シートタイプ
- クリームタイプ
- ミルクタイプ
- ジェルタイプ
- ポイントメイクリムーバー
クレンジング剤はそれぞれ「成分」「洗浄力」「タイプ(テクスチャー)」「お肌への刺激」などの違いがあります。
洗浄力の高いタイプは比例してお肌への刺激も強くなります。
洗浄力 | タイプ | 肌への刺激 |
---|---|---|
高い | シート・ポイントメイク専用タイプ | 強い |
オイルタイプ | ||
リキッドタイプ | ||
ジェルタイプ | ||
クリームタイプ | ||
低い | ミルクタイプ | 弱い |
オイルタイプのメリット・デメリット
- メリット
- クレンジング剤の中でもオイルタイプのものは洗浄力が強く、洗顔料では落とせない油性のメイクや汚れを素早くしっかりと落とせる。程度によってアイメイクも落ちる。
- デメリット
- 界面活性剤が多く含まれている傾向があり、その洗浄力の強さから本来お肌に必要な皮脂やうるおいも落としてしまいやすい。
- 向いている人
- 濃いメイクで比較的お肌が強く乾燥をあまり感じない普通肌や皮脂が多めの人が向いている。
- 向いていない人
- 乾燥肌や敏感肌の人には向いていない
- 使う時のポイント・特徴
- メイクの濃さによって上手に使い分ける。乳化させてなじませ、こすらず短時間でしっかりと流す。
リキッドタイプのメリット・デメリット
- メリット
- 油分が少なくオイルタイプとジェルタイプの間に位置する使用感。オイルタイプの洗浄力とジェルタイプの手軽さをもち、濡れた手でも使える。ヌルつきがなくサッパリとしている。
- デメリット
- 油分が少ないぶん界面活性剤が多分に含まれる傾向にある上、お肌になじませる時のすべりがあまり良くないため、摩擦が起きやすい。
- 向いている人
- 濃いメイクで比較的お肌が強く乾燥をあまり感じない普通肌や皮脂が多めの人が向いている。
- 向いていない人
- 乾燥肌や敏感肌にはあまり向いていない。
- 使う時のポイント・特徴
- 油分が少ないので、ニキビができやすい人にも向いている。しかし、ニキビそのものに刺激を与えやすいのでニキビがある時には注意が必要。
シートタイプのメリット・デメリット
- メリット
- 忙しい時や外出先でも簡単に使えるのが一番のメリット。
- デメリット
- 基本的にふき取ってメイクを落とすのでどうしても摩擦が起きやすい。色素沈着や乾燥、シミやくすみなどの原因になるリスクが高まる。
- 向いている人
- 比較的お肌が強く乾燥をあまり感じない普通肌や皮脂が多めの人が向いている。
- 向いていない人
- 乾燥肌や敏感肌にはあまり向いていない。
- 使う時のポイント・特徴
- ケチらずに2〜3枚は使うつもりで常にキレイな面を使う。目もとはこすらずに20~30秒はポイントに押し当てて待ち、メイクを浮かしてから優しくふき取る。使用後は水ですすぐことを推奨。どうしてもクレンジングできない時のお助けアイテムとして捉える。メイクを落とさずに寝てしまうよりは何倍もマシ。
クリームタイプのメリット・デメリット
- メリット
- クリーム状でお肌と指とのあいだに間隔ができるため、摩擦が起きにくい。洗浄力が高くないので肌に必要な皮脂などは落ちにくい。オイルタイプやリキッドタイプに比べるとお肌への負担は少なめ。
- デメリット
- お肌への負担が少ないぶん、洗浄力が低くバッチリメイクは落とせない。メイクとなじませるのに時間がかかる。
- 向いている人
- 摩擦が少なくて済むので乾燥肌や敏感肌の人に向いている。
- 向いていない人
- メイクが濃い人。洗い上がりがしっとりしているので、サッパリとしたクレンジングが好みの人には向いていない。
- 使う時のポイント・特徴
- 水分が入るとメイクの落ちが悪くなるので乾いた手で使う。使用量が少ないとお肌との摩擦が生じやすいのでケチらず適量を使う。あくまでもメイクを落とすものなので、マッサージはしない。
ミルクタイプのメリット・デメリット
- メリット
- 界面活性剤の量が比較的少なく、お肌への負担も少ないので乾燥肌や敏感肌でも使える。
- デメリット
- 洗浄力が弱いため、薄めのメイクしか落とせない。アイメイクや口紅をしている場合は先にポイントメイクを落とす必要がある。メイクとなじませるのに時間がかかる。
- 向いている人
- メイクの薄い人。なめらかな使用感で摩擦も少なくて済むので乾燥肌や敏感肌の人に向いている。
- 向いていない人
- メイクが濃い人には向かない。
- 使う時のポイント・特徴
- 水分が入るとメイクの落ちが悪くなるので乾いた手で使う。洗浄力が弱いため、落とそうとこすらないように注意が必要。乳化してなじむまでに時間がかかる。
ジェルタイプのメリット・デメリット
- タイプ
- オイルフリーの水性ジェルタイプ
- メリット
- 摩擦による刺激が最も少なく、まつ毛エクステをしている人も使える。洗いあがりもさっぱり。
- デメリット
- 刺激が少ないぶんメイクの落ち具合が悪くなる。特にウォータープルーフのメイクを落とすのには不向き。アルコール配合のものはお肌への刺激とつながりやすい。
- 向いている人
- まつ毛エクステをしている人。
- 向いていない人
- メイクが濃い人には向かない。
- 使う時のポイント・特徴
- ウォータープルーフのマスカラやアイラインをしている場合は先にポイントメイクリムーバーを使用する。乾いた手で使う。
- タイプ
- 油性ジェルタイプ
- メリット
- クレンジングオイルのようにメイク落ちに優れていて、摩擦によるお肌への刺激がクレンジングオイルよりも少ない。ほどよくしっとり感が残る。
- デメリット
- まつ毛エクステには使えない。メイクになじませるのに少し時間がかかる。
- 向いている人
- バッチリメイクを落としたいけど、お肌への負担は抑えたい人。
- 向いていない人
- W洗顔は絶対にやりたくない人
- 使う時のポイント・特徴
- 最近ではお風呂でも使えるタイプも増えましたが、基本的には乾いた手で使用し、ジェルを手のひらで温めてから使う。ぬるま湯で少しずつ洗い流す。
ポイントメイクリムーバーのメリット・デメリット
- メリット
- 洗浄力が強いので、こすらずにサッとメイクを落とせる。こすりによるダメージを防げる。
- デメリット
- ベースメイクには使えない。使用後は水で洗い流さないと肌荒れの原因になる。
- 乾燥肌・敏感肌の人
- 界面活性剤・合成ポリマー・パラベン・アルコールが入っていないものを選ぶとよい。
- まつ毛エクステの人
- オイルの入っていないものを選ぶとよい。
- 使う時のポイント・特徴
- 使用量が少ないと摩擦が起きやすくなり、お肌に負担がかかりやすくなるので、コットンにたっぷりひたひたに染みこませてこすらず押さえて使う。リムーバーが目に入らないように気をつける。使用後は丁寧に洗顔をする。目もとは目もと専用の、口もとには口もと専用のものを使う。肌に合わないと思ったらすぐに使用をやめる。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここではどのクレンジング剤を使うときにも共通する「正しいクレンジング7つの基本」と「クレンジング剤7種類のメリット・デメリット」をご紹介しました。
メイク落としは毎日のことで、ついつい手を抜いてしまいがちですが、ポイントメイクとベースメイクは分けて考え、アイメイクなどのポイントメイクはベースメイクを落とす前に先に落としてしまうのが肝心です。
シミや肌荒れの原因とならないように、クレンジングは力を入れ過ぎないように気をつけましょう。
そして洗い残しに気をつけて、ぬるま湯でしっかりと流すことが大切です。
皮膚科医もすすめるクレンジングジェル
ちなみに私自身はクレンジングに「ビオルガクレンジング」というジェルタイプのものを使っています。
クレンジングにはジェルタイプをおすすめしている皮膚科医もいますが、同じジェルタイプのものでも商品によって成分や特徴が様々あります。
もしあなたが、クレンジングジェルはお肌への負担が小さいことから、メイク落ちがよくないと思っているのであれば、クレンジングジェルの使い方を間違えている可能性があります。
あなたがクレンジングジェルを使って、満足していない場合は、こちらを御覧ください。
タグ:デメリット, ビオルガクレンジング, メイク落とし, メリット, 正しいクレンジング